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職人さんワークショップ「和紙」開催記録

和紙ワークショップを開催しました

   2017年11月12日(日)新宿区市谷田町の龍生会館をお借りし、職人さんワークショップの第2弾、和紙ワークショップを開催しました。
   ユネスコ無形文化遺産に認定された和紙の技術のひとつ、 細川紙の和紙漉(す)き職人である谷野裕子さんをお招きし、和紙のお話、和紙漉き体験、実験、書の作品づくりまで、盛りだくさんのワークショップです。

   講師の谷野さんの工房のホームページ「手漉き和紙 たにの
和紙ワークショップチラシ

和紙のお話し

   細川紙の和紙漉き職人さんである谷野さんから和紙のお話しを聞きました。和紙の原材料から作り方まで、パネルと動画での説明です。さすがに元公民館長さんだった谷野さん、お話がとても上手です。谷野さんたちは、原材料のコウゾやミツマタやトロロアオイなどを自分たちで育てています。夏は農家、気温の低い冬に和紙漉きという生活をしながら、伝統を守っていました。一年を通して和紙漉きの準備をしているわけで、和紙を漉く作業は最後のキラッキラの1割でしかないとおっしゃいます。和紙作りは、繊細な根気のいる作業だとよくわかりました。

  熱心に話を聞いている様子
熱心に話を聞いている様子
トロロアオイの説明
トロロアオイの説明
 

   和紙のお話の後、子どもたちは4班に分かれて、和紙漉き体験、2つの実験コーナー、観察コーナーに行きました。

和紙を漉いてみよう

   和紙漉き体験コーナーは講師の谷野さんとそのお弟子さんが指導します。
   水にコウゾ100%の繊維と採ったばかりのトロロアオイのネバネバを入れて撹拌(かくはん)します。トロロアオイのネバネバは温度が低くないと粘りません。だから寒い冬が和紙漉きの季節なんですね。和紙の繊維を水の中で均一に浮遊させるために使うのがトロロアオイの役割で、ネリと呼びますが、ノリ(糊)ではありません。昔ながらの紙漉きの道具の説明を受けて、さあ作業です。子どもたちにとっては初めての和紙漉き体験で、他の子がやる様子を見ながら、ドキドキして自分の番を待っていました。上手にできるかなぁ・・・
   助手のお姉さんに手助けしてもらって、一生懸命、和紙漉きをしました。二回目の和紙漉きは、一人で漉きましたが、一人ではかなり難しいことがわかりました。このあと、講師のご厚意で保護者の皆さんも全員和紙漉き体験をしました。漉いた和紙は、後日ご自宅に届きます。うれしい!

  初めての和紙漉きにドキドキ
初めての和紙漉きにドキドキ
ひとりでできるかな?
ひとりでできるかな?
 

墨で長い線を書いてみよう

   実験コーナーのひとつ、和紙に墨で線を書いてみよう!の講師は書道の藤井先生です。和紙に墨で線をできるだけ長く書くことで、筆の墨を含む力、線の書き心地などがわかる実験です。御免状にも使用される大高檀紙(おおたかだんし)を使い、きれいな線、長い線、ユニークな線、などいろいろな線が書けました。
   最後に表彰状がもらえるのは誰かな?

2つの実験コーナー
2つの実験コーナー
線を書いてみよう
線を書いてみよう
長い線が並ぶ
長い線が並ぶ

3種類の和紙でにじみ実験

   もうひとつの実験コーナーでは、 和紙職人さんに事前に漉いてもらったコウゾ100%、ガンピ100%、パルプ100%の3種類の和紙を使い、にじみの比較実験をしました。講師は書道の前河先生。今の子どもたちはにじむのは良くないと思っていますが、にじみは書道の醍醐味。そんなことも知ってもらいたいという目的もありました。
   子どもたちが一番書きやすいと言ったのは、鳥の子紙といわれる表面がつるつるしたガンピ紙でした。にじみが少なくスルスルとかけるところが気に入ったようです。大人はにじみが多いコウゾやパルプもおもしろいという意見でした。この3種類の中から最後に書の作品を仕上げます。和紙によってこんなに違いがあるとは、実におもしろい!

  三種類の紙に試し書き
3種類の紙に試し書き
どれがにじむかな
どれがにじむかな
 

和紙を五感で感じよう

   観察コーナーでは、今回のワークショップ用に準備した「和紙の本」をみながら、ユネスコ無形文化遺産の3種類の和紙を本に貼ってみました。貼る前に、短冊の和紙に触って表裏を確認し、においをかいでみたり、比較してみたりしました。五感を使って和紙を感じます。美味しそうなにおい!とか、この匂いが好き!とか、ニオイを嗅いでの子どもたちの感想がとてもおもしろいのです。ユネスコの次に、日本三大和紙も同じように厚みの違い、触り心地、においをかぐなどして、和紙の本に貼ってみました。ユネスコ無形文化遺産の和紙と日本三大和紙は実は違います。その違いを知りたい方は検索をどうぞ。
   日本には用途の違ういろいろな和紙があることがわかりました。また、顕微鏡で和紙の繊維をみることもやってみました。初めて顕微鏡を見る子どももいて、大きく見える小さい世界に大騒ぎでした。

  いろいろな和紙の触り心地
いろいろな和紙の触り心地
和紙の本に実物を貼ります
和紙の本に実物を貼ります
 

作品をつくろう

   最後は、五番町書藝フォーラムの髙井先生による作品をつくろうです。コウゾ100%、ガンピ100%、パルプ100%の紙の違いがよくわかったところで、お気に入りの和紙で作品づくりです。

  こんな文字は書けるかな?
こんな文字は書けるかな?
作品づくり開始!
作品づくり開始!
 

   課題の文字に挑戦するもよし、自分の書きたい文字でもよし、一番気に入った作品にたのバラはんこを押し、仮巻きに貼ってすばらしい作品に仕上がりました。最後は、各班で作品を持って記念撮影です。

  1班の作品
1班の作品
2班の作品
2班の作品
 
  3班の作品
3班の作品
4班の作品
4班の作品
 

   みんな自由にのびのび書けていて、すばらしい!

最後に

   和紙三昧のワークショップで、和紙の魅力、職人さんの思いもしっかり受け止めて、参加者にはとても有意義な時間となったようです。盛りだくさんすぎて時間オーバーはご愛嬌、反省点は次に生かします。

講師の先生とスタッフ
講師の先生とスタッフ